お店でフラッシュモブをやりたいですと言われて、最初は面倒だったのに、気がついたらめちゃくちゃ愉しくなっていたという話。
我々はサヤのことがとても好きなので。
普通なら面倒だなと思ってしまうようなことだったけど。
断れませんでした。笑
そんなこんなで。
彼女のサークルのメンバーが。
お店に打ち合わせ来るようになったんですね。
最初は。
永井くんという誠実そうな1年生の男の子がやってきました。
僕はひと目で気に入ってしまいました。
こいつ、いいやつだって。
目がキラキラしてたので。
でも本当に仕事の進め方が分かっていなくて。
お店のアルバイトの子にだって、あんなに真剣に叱ったことないかもしれない。
というくらい真面目に叱りました。笑
その時点で僕も本気になっていたのかもしれません。
永井くんの本気に巻き込まれて、僕も本気。
まあ、それでも、ごめんなさい。
急に深夜にLINEで詰められて。
きっと嫌な気持ちにさせてしまいましたよね。
(でも、渉外担当として外部とやりとりをするポジションなのであれば、もっと相手への気遣いや心遣いは必要。打ち合わに担当者がこれないとなると、こっちはとても不安になります!)
でも、君の才能だと思います。
まわりが放っておけなくなる感じ。構いたくなる感じ。
だから、大事にしてください。
その「素直さ」と「前向きさ」という貴重な才能を。
あとは、もっと沢山叱られてください。
僕は君の成長がとても楽しみ。
次に、演出チームという子たちが4人くらいでやってきました。
その時点では、まだ色々と決めている最中だったようなので。
一緒にブレストするような形になって。
なんか一生懸命にやってるのが、とてもかわいい。
ただ、やはりクライアント(=お客様)がいる話なので。
本人たちが気持ちいいだけでは意味がない。
まずは。
「お客様目線が足りていない」と感じました。
今回、プロポーズをするKさん。そしてプロポーズされるYさん。
同席する、そのご家族の皆さま。
その人たちの気持ちになって、本当に考え尽くしたかどうか。
その視点がまだまだ足りていないと、そう感じました。
なので、もっとKさんや、Yさんの気持ちになって想像しようと促しました。
みんなは自分たちが気持ちよくて踊っているだけじゃなくて。
誰かを喜ばせたいというゴールがあるのだから。
その人が本当に喜んでくれるのかどうか。
考えて、考えて、まだ考える。
場所借りにきただけなのにね。
企画の作り方から口出されて。
もしかしたら面倒くさいと思われたかもしれませんが。
言わずにはいれられませんでした。
みんなが真剣だからこそ。
すごいプロジェクトにしたくなってしまったので。
(そのときも話したけど。別にやらなくてもいいことを皆はやっているわけです。そういう意味では僕らのレストランと一緒ですよ。なくたって、別に誰かが死ぬほど困ることはない。でも、こんなのがあったら喜んでもらえるかも!と思いついてしまったときに。誰にも頼まれていないのに、やってしまうことって、あるんですよね。そして、それって最高なんです。だからこそ、やりきったほうがいい。自分たちが一生忘れられないくらいすごいプロジェクトになるよに。そう本気で思ってやったほうが、絶対にいい。)
それから、お盆を挟んで。
演出が固まってきたので、プレゼンさせてくださいと。
(プレゼンさせている時点で、僕もなかなか面倒な店長ですよね)
またまた違う4人が登場。
どうもサークルの中心メンバーのようで。
礼儀正しくて、気持ちのいい青年たち。
ちょっと緊張しているのも、なんとも愛嬌がある。
杉原という一人目付きの悪いやつがいたけど。笑
プレゼンに慣れてない感じもまた愛嬌で。
(でも、ああいうときはプレゼンの方法まで含めて先に話し合っておいたほうが良いよ。本当に通したい企画があるときは、その内容がどんなに良くても、伝わらないと通らないから。勉強してください!!うちでアルバイトしたら、色々と勉強になるかもね。宣伝。)
彼らの提案が、どうもまだやりきれていないように感じて。
もう一度、今回のプロジェクトの目的を一緒に確認しました。
そして、そもそもフラッシュモブって何だっけ、という議論もしました。
こういう議論だってさ。
周りから見たらアホみたいなんですよ。
どっちでもいいよ!みたいな。
でもこっちは本気じゃない。
それがいいですよね。
僕はそういう当事者たちにしか分からないことってたくさんあると思うから。
当事者になった人が一番苦しくて、楽しくて、最高なんですね。
でも、あの議論はよかった。
あそこで、みんなは本音を漏らしました。
確かに、店長さんのいうことも最もだけど。
既に練習しているチームのメンバー(30人とか)に。
今更、この直前に演出を変えたいとは言いにくいと。
そうなんだよね。
同じようなことがね。
社会人になって、仕事をはじめると。
もっと沢山起こります。
本当はそうじゃないと思うけど、言いにくい。とか。
本当はこっちのほうが良いと思うけど、言えない。とか。
そういう気持ちが痛いほど分かるので。
だからこそ、やらなきゃって発破をかけました。
困ったよね。きっと。笑
僕もきっと無理だろうなと思ってました。
難易度高そうだなって。
でも、君たちは変えましたね。
ダミーのプロポーズ案をやめて。
レストランであるという環境を最大限に生かして。
クライアントの気持ちに立って考えて。
震えました。感動。
そのことは、やっぱりすごいことだから。
自信を持っていいことだと思います。
孫にまで自慢してください。
(みんながどうやって合意形成をとりながらチームの舵取りをしているのか、逆にきになるので、今度教えてください。笑)
で、本番前のリハーサル。
30人来ましたね。
初めてみんなのパフォーマンスを見たときは。
ちょっとびびりました。笑顔のレベルが圧倒的。
表情が豊かすぎ。踊ってる本人たちが楽しそうすぎ。
最高だと思いました。
ここでも感動しました。
まあ多少酔っていましたけど。
(ごめんなさい!)
でね。
いや申し訳ないんだけど。
もしかしたら。
僕が余計なこと言わなくても。
みんなの笑顔とダンスがあれば。
普通にクライアントの方は喜んでくれたんじゃないかなって。
そう思っちゃったんですよ。笑
あれ、僕が思っていたより、全然いいじゃんって。
口出す必要なかったのかなって。
今更ね。
ごめん!
だから。ありがとうございます。
みんなのプロジェクトに加担させていただけて。
正直、めちゃくちゃ愉しかったです。
こんな、すごいプロジェクトに関われて。
僕も幸運でした。
「自分たちのやっていることは本当にすごいことなのか」
そんなことを皆に問いかけながら。
本当は自問していたのかもしれません。
僕もみんなに自慢できるような。
そんなプロジェクトをつくりつづけていきますね。
それでは。
:)
PS
リハーサルのときはプロポーズ体験ありがとうございます。
彼女は本当に嫌がってたけど、僕はいい気分でした。