2017/10/26(相手への興味や関心を持っていることを伝える最もシンプルな方法は「質問する」ことかも)

 
 
 
先月から齋藤くんと、あるプロジェクトを始めました。
 
 
「必ず月に2回、いいお店に足を運んで、レストランという世界の深さや豊かさを、舌と胃袋で鮮やかに実感する会」
 
 
というプロジェクト。
命名は今しましたが。
 
 
 
要するに、月に2回、斎藤くんが僕が独断で選んだレストランに行って食事をする、という話。
もちろん一緒に行けるときは一緒に行くし、一人で行ってもいいし、別の人を誘ってもいい。
 
 
 
 
10月頭。
 
 
 
一軒目のお店に行ってきました。
そこが早速、素晴らしかったので少し書きます。
これは共有しないと、と思った次第です。
 
 
 
お店は青葉台にあるフレンチビストロ。駅からは徒歩10分くらい。
テツさんが神楽坂で働いていたときのお店のソムリエさんが独立して一人で切り盛りしているお店。
 
 
 
 
 
 
僕らは比較的早い時間に予約をしたので。
その日、最初のお客さんのようでした。
 
 
 
もう入口から良かったんです。
 
 
 
 
扉を開けたら。
女性オーナーのKさんが満面の笑顔で迎えてくれて。
 
 
「あなたに今日会えて嬉しいわ!ありがとう!」と。
 
 
 
実際には言わないのだけど。
そう言われたかのような、そんな出迎え。
 
 
 
なんだろう。
 
 
声のトーンが少し上がった、から。
カウンターからわざわざ出てきてくれた、から。
笑顔があまりにも自然だった、から。
 
 
 
「こんにちは、お待ちしてました!ご予約ありがとうございます。初めてですよね?」
「今日は2名様の予約だけなので、カウンターお好きなところにお掛けくださいね!」
「メニューこちらの黒板にあるのでご覧ください。あ、お飲物はどうされます?」
 
 
 
何か特別なことを言われたわけじゃないんだけど。
 
 
どんどん相手のペースに引き込まれるというか。
それが、また気持ちが良いんですね。
 
 
結局、乾杯のスパークリングと冷菜の盛合せを注文するまで。
メニューがよくわからないとか、何を頼んだらいいのか、とか。
どのタイミングでオーダーすればいいのか、とか。
そういうストレスは一切なし。
 
 
とっても自然な流れで、気がついたら。
気持ちよく、乾杯!ってなってました。
 
 
 
冷菜の盛合せがまた美味しくて、それを堪能していると。
 
 
 
他のお客さんがちらほら来店。
 
 
そして。
やっぱり出迎え方がいい。
傍から見てても、とっても気持ちがいい。
 
 
 
常連の方が多いから、というのはもちろんある。
でも、途中で気がついたのだけど。
 
 
 
「あれ、●●さん。もしかして産まれた??おめでとう!安産だった??」とか。
「●●さん、もう飲んできたんでしょ?じゃあ最初から赤でいいですよね??」とか。
 
 
 
 
Kさんの出迎えは、必ず会話が続く。
ようになってる。
 
 
意識しているのか、していないのかわからないけど。
Kさんは最初にお客様に質問を投げている。
 
 
で、お客さんは「そうしようかな」とか「そうなんですよ」とか。
まあ、なんか返事をしながら、気がつけなハイチェアーに腰掛けて。
気がつけば、気持ちよく飲んでしまう。食べてしまう。
 
 
 
思ったのだけど。
 
 
このお店に入ってきてから感じていた”気持ち良さ”の一つは。
「オーナーが僕らに興味を持ってくれている、少なくとも無碍に扱おうとしていない」という安心感から来るんじゃないかって。
 
 
 
そう。
最初に質問をしてくれるから。
 
 
 
 
些細な事だけど。
それだけで、こっちから一歩踏み込まなくても会話になるし。
無駄な緊張をしないで済む。
 
 
 
もしかしたら、出迎えの挨拶というのは。
そこに加える一言によっては、相手への興味や関心を伝える最高の機会になりえるのかも。
 
 
そして、どうやら質問されることで。
人は自分への関心という安心を得られるみたいです。
 
 
 
僕らのお店はお客さんの数が多いから。
全く同じことはできないかもしれません。
 
 
でも、「あなたに会えて嬉しです」と。
そう伝わるような接客ができたら、いいよね。
 
 
 
 
そういえば。
 
もう半年前かな。
お祝いごとらしき夫婦のお客様がいて。
ボトルワインを開けていたので、注ぎにいったとき。
「何かお祝いごとですか」と質問を投げたら。
 
 
実は自分の本の重版が決まってね、と。
その場で本にサインをしてくださったお客様がいました。
 
 
 
自分たちにはできない、と決めるのも自分たち。
自分たちもできるかも、と信じるのも自分たち。
 
 
 
まずは、こんなことやってみたい、を発見するところからです。
ということで、斎藤くんとの「月2レストラン」はまだまだ続きます。
 
 
 
 
 
ちなみに、このお店。
料理も本当に美味しかったので詳細を書きたいけど、それは実際に食べてみるほうが早いかも。
 
 
 
 
:)