2017/08/02(駅弁食べながら、マーケティングに頼り過ぎてはいけない、と気をつけたいと思った話)

新幹線で食べる駅弁にお気に入りってありますか。

僕はあります。

以前、マッキー牧元さん(食べ歩きの名人)が紹介していた記事を読んで、以来、マイ定番。

「てとて」さんの焼き魚弁当。もはや、これを新幹線で食べるために、わざわざ遠出していると言っても差し支えないです。

※その記事はこちら。http://www.asahi.com/sp/and_M/articles/SDI2017050952301.html

ちなみに。本日は、鮭かまの塩焼きをチョイス。

大宮駅を通過したあたりで、我慢できなくなって、ビールの栓を抜いて。

そして、一息ついて、いざ弁当を食べようとした時に。

気がついてしまいました。

目に入るものすべてが"マーケティング"だということに。それは、かなり衝撃的な発見で、眠気と酒気で覚醒していた頭が、急に冴えてしまいました。

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まず割り箸の袋を見てください。「つや姫」のロゴとコピーが印刷されています。これは、おそらく。全農さんの戦略で、お弁当などの商品に自社のお米を使ってくれた場合、割り箸を格安で提供しているのだと思う。マーケティングだ。

それから、プレモルの缶に「東北限定」のラベル。奇しくも、自分がこれから行こうとしている、ねぶた祭りの写真だ。このパッケージを理由に買ったわけではないけど。旅行者が駅のキオスクでビールを購入するときに、他社ブランドよりも優位に立つための戦略と思われる。マーケティングだ。

さらに。奥に見える機内誌。なんだか見たことがあるキャラクター。中学生の頃に読んでいた「シャーマンキング」ではないか。このフリーペーパーを1人でも多くの人に手にとってもらえるように。JRの広報チームが考えたのかもしれない。マーケティングだ。

こうやって考えてしまうと、なんだか全てがね。僕にはイヤらしく感じてしまうのです。

「買わせよう」という相手の意図が透けて見えるというか。

本当は。

僕が今、「てとて」の鮭かま塩焼き弁当を頬張っているみたいに。誰かが好きだ!と思ってくれたら、それは"マーケティング"でガチガチに固めなくても、ちゃんと買ってくれる人がいると思うんだよね。勝手にブログやSNSで宣伝してくれる人もいるだろうし。

そういう出会い方、関係性の方が僕は好きです。

少なくとも。

自分たちのお店では。そういう買わせるための"マーケティング"はやりたくないな。それだったら、もっとイイものをつくることに、時間もお金も労力も掛けたい。もっと自分がワクワクすることだけに注力したい。

そんなことを。つや姫の甘い米粒をよく噛んで味わい、ビールで旅行気分を演出して、機内誌の角田光代さんのエッセイを楽しみながら、考えたりしたのです。

このお弁当、新幹線に乗ることがあったら是非。東京駅の場合は地下のグランスタにて購入できます。

:)