「好き」とか「嫌い」とかって当たり前だけどあるわけで、それは仕事でも同じだよなあという気づき。

 
 
 
 
 
当たり前だけど。
好きな人に会うのは嬉しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
僕は恋人との遠距離恋愛が3年目に突入しそうなのだけど。
半年に1回はどちらかが飛行機に乗って5956海里(9576km)を移動する。
飛行機代とか滞在費とか考えると、なかなかコストのかかる方法。
 
 
 
 

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だけど、6ヶ月ぶりとかに彼女に会えると。
それだけで胸が一杯になる。嬉しい。
 
 
 
 
さて。
 
 
 
この間、あいさんが息子さんとお店にご飯を食べに来てくれました。
 
 
※あいさんは僕らのお店のオープンのときに働いてくれていた方で、いまはここから徒歩8分の場所でご自身の花屋を経営されています。彼女の”センス”と”人柄”と”人との関わり方”、全てがいい方向に働いているようなそんなお店です。行ったことない人は足を運んでみてください。
 
 
 
 
そのときに。
 
 
他のお客様が来てくれるのとは違う種類の「嬉しい」があって。
それは、1日の疲れをすっと忘れるような。半年ぶりに会った恋人のような。
 
 
 
 
 
 
 
本当は。
ダメなのかもしれないけどね。
 
 
 
 
 
お客様は全て平等に、とか考えると。
でも、僕らは人間だからねえ。
 
 
 
 
 
しょうがないよね。
好きとか、嫌いとか、そういう感情があるのは。
 
 
 
 
 
 
好きな人が来てくれると嬉しい。
 
 
 
 
 
 
スタッフの子達が休日にご飯を食べに来てると嬉しいもんね。
お店辞めた子たちが来てくれるのも嬉しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
全く関係ない文脈で。
 
「感じてはいけない感情はない」
 
という言葉に出会いました。
メンタルヘルスのお医者さんの言葉だそうです。
 
 
 
 
自分が「嬉しい」と感じたことを。
それは平等じゃないから、と否定する必要なんてないよね。
 
 
 
だから。
 
 
お客様を好きになれば、自分ももっと「嬉しい」を感じるということだよね。
これ前にも同じこと書いたかな。
 
 
 
 
仕事の前に深呼吸して。
今日は昨日よりも、もっとお客様のことを好きになれますように、と。
そういう気持ちでお店に立てたらいいですねえ。
 
 
 
 
:)
 
 

2018/01/08(学んだことは誰にも奪われない、学びたい気持ちも誰にも奪えない)

 

素敵なコピーに出会いました。
 

 

youtu.be

 

 

 

 

 

 

「学んだことは誰にも奪われないから」
 
 
 
 
 
いいコピーだ。
 
 
 
 
先日、プチ窃盗にあいまして。自転車のライトが盗られてしまって、ついでにタイヤもパンク。僕の「足」は奪われてしまったので、駅から歩いてお店に向かいました。
 
 
 
 
でも、不思議なことに。あんまり嫌な気持ちにはならなかったです。
 
 
むしろ、歩いてみたら、ゆっくりと考えごとができたり、景色を眺める余裕があったり、悪くないなと。
 
 
 
以来。
 
自転車のパンクは直しましたが、週に1回くらいは歩いて通勤することで、ゆっくり考えごとをするという術を学びました。
 
 
僕から自転車を奪うことはできても、「歩くことの喜び」は奪うことはできない。
 
(なんか、ちょっとかっこいい)
 
 
 
「学んんだことは誰にも奪われない」
 
 
改めて、いいコピーですね。
 
 
 
でも、このCM、ちょっとだけ誤解を生む可能性があるなと思いました。
 
 
 
 
父親の電気屋を手伝いたいという息子に、進学を勧める理由として「学んだことは奪えないから」と語る父親。
 
 
 
 
でも。
 
学校に進むことだけが「学ぶ」ことではないと思います。
社会人になってからだって「学ぶ」ことは続けられます。
 
 
 
昨日、静さんが。
 
 
 
「賞与もらったので、新しいレシピ本を買うんです!」と、嬉しそうに報告してくれました。
 
 
 
ね。
 
 
 
 
学びたいという気持ちは誰にも奪えない。
 
 
結局、あなた次第。わたし次第。
 
 
僕らのお店は他所よりも、「学びたい」を「応援したい」も多いのがいいねえ。
 
 
 
;)

「いいチーム」には「評価される機会」が多い、という仮説を検証してみようかな、という話

 
 
店長になってから、ずっと考えている”問い”の一つが。
 
 
 
 
「いいチームとは何か?」
 
 
 
です。
 
 
 
 
みんなはどう思いますか?
僕はまだ見つけていません、正解。
 
 
 
 
でも、今のところ3つの仮説を持っています。
 
 
===
 
「いいチーム」の条件
 
1,いいチームには、共通の目的に向かって全員で前進していく意思と行動がある。
 
2,いいチームには、チームに貢献することを自身の喜びに繋げられる感性がある。
 
3,いいチームには、個人の成長や成果が多様な角度から評価される機会がある。
 
===
 
 
さて。
 
 
(1)に関して。
 
まずは目的を共有することだろう、と。これまでコミュニケーションの総量を増やすことを考えてきました。日報で全員が営業の振返りやアイディアを出し合うようにしてみようとか、休憩室を快適にすることでスタッフ同士でお喋りする時間が増えたらいいなとか、忘年会のように全体行事があることで主婦さんや学生さんの交流ができるかも、とか。
 
まあ、そんな余計なことをしなくても、実は、うちのお店は(1)は最初からちゃんとあった気もします。それはオープンから今まで続けてくれているメンバーが死守してきたモノなんでしょうね。
 
 
(2)に関して。
 
実は採用のときに気をつけています。
 
誰かに喜んでもらえることを自分も嬉しいと感じられる。そういうポジティブな共感の資質を持っている人を採用するように。
 
例えば、「最近、嬉しかったことを教えてもらえますか?」の質問に、「九州の友達が東京に会いに来てくれたので、案内して喜んでもらえたことです」と答えてくれた女子は即採用しました。
 
だから、もう採用の段階で達成しているつもりです。笑
 
 
 
最後だよね。最後の(3)。
これ、まだまだ不足しているかもしれません。
 
チームが前進し続けるためには、実は(3)って結構大事。
 
どんなに目的に向けて頑張っても。
どんなに仲間やお客様を喜ばせることに夢中になっても。
 
「そんなアナタを組織は評価しています」ということが伝わってこなかったら。
限界があるんじゃないかって。仕事って好きなことばかりじゃなくて、苦手なこととか、時には辛いこともあるわけですから。
 
 
 
 
なので。
 
 
 
これから「評価される機会」を沢山つくってみよう、と思います。
(主に岩田さんが頑張ってつくります。笑)
 
 
 
その1つが、今回の「今月はいつもよりも少し背伸びしてお店に貢献してくれてありがとう賞与」(略して、「コンセノ賞与」)です。
 
 
 
いまお店で「評価される機会」といえば。
 
高いスキルを習得していること、時間帯の責任者ができること、新人のトレーニングができる、安定してシフトに入れること。そんな感じかな。
 
 
 
でも、上記に該当しないけど「貢献したい」と思ってくれている人もいる(と信じてる)。なので、そんな気持ちも「評価される機会」に含めたいです。
 
そこで、「今月はいつもよりも少し背伸びしてお店に貢献してくれてありがとう賞与」を考えてみました。 例えば、自分はどんなに長くても1〜2年くらいしか働けないから時給はあまり上がらない。例えば、学業や掛け持ちの仕事があるのでシフトも安定しないのでスキルも習得できない。
 
 
 
だけど、お店に貢献できるときは貢献したい!というアナタ。
 
 
 
 
是非。
 
 
 
レッツトライ。
 
 
 
 
 
ちなみに、あまり効果がなかったら来月は別のやり方を考えます。笑
 
 
 
 
 
:)

2017/10/26(相手への興味や関心を持っていることを伝える最もシンプルな方法は「質問する」ことかも)

 
 
 
先月から齋藤くんと、あるプロジェクトを始めました。
 
 
「必ず月に2回、いいお店に足を運んで、レストランという世界の深さや豊かさを、舌と胃袋で鮮やかに実感する会」
 
 
というプロジェクト。
命名は今しましたが。
 
 
 
要するに、月に2回、斎藤くんが僕が独断で選んだレストランに行って食事をする、という話。
もちろん一緒に行けるときは一緒に行くし、一人で行ってもいいし、別の人を誘ってもいい。
 
 
 
 
10月頭。
 
 
 
一軒目のお店に行ってきました。
そこが早速、素晴らしかったので少し書きます。
これは共有しないと、と思った次第です。
 
 
 
お店は青葉台にあるフレンチビストロ。駅からは徒歩10分くらい。
テツさんが神楽坂で働いていたときのお店のソムリエさんが独立して一人で切り盛りしているお店。
 
 
 
 
 
 
僕らは比較的早い時間に予約をしたので。
その日、最初のお客さんのようでした。
 
 
 
もう入口から良かったんです。
 
 
 
 
扉を開けたら。
女性オーナーのKさんが満面の笑顔で迎えてくれて。
 
 
「あなたに今日会えて嬉しいわ!ありがとう!」と。
 
 
 
実際には言わないのだけど。
そう言われたかのような、そんな出迎え。
 
 
 
なんだろう。
 
 
声のトーンが少し上がった、から。
カウンターからわざわざ出てきてくれた、から。
笑顔があまりにも自然だった、から。
 
 
 
「こんにちは、お待ちしてました!ご予約ありがとうございます。初めてですよね?」
「今日は2名様の予約だけなので、カウンターお好きなところにお掛けくださいね!」
「メニューこちらの黒板にあるのでご覧ください。あ、お飲物はどうされます?」
 
 
 
何か特別なことを言われたわけじゃないんだけど。
 
 
どんどん相手のペースに引き込まれるというか。
それが、また気持ちが良いんですね。
 
 
結局、乾杯のスパークリングと冷菜の盛合せを注文するまで。
メニューがよくわからないとか、何を頼んだらいいのか、とか。
どのタイミングでオーダーすればいいのか、とか。
そういうストレスは一切なし。
 
 
とっても自然な流れで、気がついたら。
気持ちよく、乾杯!ってなってました。
 
 
 
冷菜の盛合せがまた美味しくて、それを堪能していると。
 
 
 
他のお客さんがちらほら来店。
 
 
そして。
やっぱり出迎え方がいい。
傍から見てても、とっても気持ちがいい。
 
 
 
常連の方が多いから、というのはもちろんある。
でも、途中で気がついたのだけど。
 
 
 
「あれ、●●さん。もしかして産まれた??おめでとう!安産だった??」とか。
「●●さん、もう飲んできたんでしょ?じゃあ最初から赤でいいですよね??」とか。
 
 
 
 
Kさんの出迎えは、必ず会話が続く。
ようになってる。
 
 
意識しているのか、していないのかわからないけど。
Kさんは最初にお客様に質問を投げている。
 
 
で、お客さんは「そうしようかな」とか「そうなんですよ」とか。
まあ、なんか返事をしながら、気がつけなハイチェアーに腰掛けて。
気がつけば、気持ちよく飲んでしまう。食べてしまう。
 
 
 
思ったのだけど。
 
 
このお店に入ってきてから感じていた”気持ち良さ”の一つは。
「オーナーが僕らに興味を持ってくれている、少なくとも無碍に扱おうとしていない」という安心感から来るんじゃないかって。
 
 
 
そう。
最初に質問をしてくれるから。
 
 
 
 
些細な事だけど。
それだけで、こっちから一歩踏み込まなくても会話になるし。
無駄な緊張をしないで済む。
 
 
 
もしかしたら、出迎えの挨拶というのは。
そこに加える一言によっては、相手への興味や関心を伝える最高の機会になりえるのかも。
 
 
そして、どうやら質問されることで。
人は自分への関心という安心を得られるみたいです。
 
 
 
僕らのお店はお客さんの数が多いから。
全く同じことはできないかもしれません。
 
 
でも、「あなたに会えて嬉しです」と。
そう伝わるような接客ができたら、いいよね。
 
 
 
 
そういえば。
 
もう半年前かな。
お祝いごとらしき夫婦のお客様がいて。
ボトルワインを開けていたので、注ぎにいったとき。
「何かお祝いごとですか」と質問を投げたら。
 
 
実は自分の本の重版が決まってね、と。
その場で本にサインをしてくださったお客様がいました。
 
 
 
自分たちにはできない、と決めるのも自分たち。
自分たちもできるかも、と信じるのも自分たち。
 
 
 
まずは、こんなことやってみたい、を発見するところからです。
ということで、斎藤くんとの「月2レストラン」はまだまだ続きます。
 
 
 
 
 
ちなみに、このお店。
料理も本当に美味しかったので詳細を書きたいけど、それは実際に食べてみるほうが早いかも。
 
 
 
 
:)
 
 
 
 
 

2017/08/21(出会える、という才能について)

 
自分にとって必要な”誰か”に出会える才能。
 
 
 
 
 
 
特別な能力はなにもない自分ですが。
唯一見つけた才能が、これですね。
 
 
 
 
 
 
 
小さなことだけど、最近だって。
 
 
キッチンのメンバーが減ってしまって、もう本当にどうしようもないのではないか?と思っていたら、アッキーと出会った。
 
 
川上さんがいなくなって、木皿さんがいなくなって、タカアキがいなくなったらドリンクとか誰が見てくれるんだろうか、と実は結構悩んでいたら、アヤカと出会った。
 
 
 
 
 
 
 
 
もっと遡ると。
 
 
 
 
 
 
 
行きたい会社に落ちてしまって、もうどうしようもないなあ、と凹んでいるときに、何となく聴講していた他学部の授業で、今の会社の社長と出会った。
 
 
 
 
 
本当に遊んでばかりで何も考えていなかった新入生の頃に、世界にはまたまだ見たことのない素晴らしい景色が沢山あるんだよ、ということを教えてくれた「国際派」な恋人と出会った。
 
 
 
 
 
転校生にありがちな空気を読みまくる人間だったのだけど、高校のクラスで、もっと自由でいいんだと思わせてくれる、自由すぎるギャル男と出会った。
 
 
 
 
 
 
 
 
もっともっと遡れば。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
とある大学の演劇サークルで。真面目だけが取り柄の恋愛経験も殆どないような男の子と、高校生の頃にアメリカに留学してから自分の感性に自信たっぷりな女の子が出会った。
 
 
 
 
 
 
 
 
二人は恋に落ちて、結婚して、そして僕が産まれた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なので。
 
 
僕には産まれた瞬間か、そのちょっと前から、自分にとって必要な人と出逢う、という素晴らしい才能があると自負しています。というか、これ皆持ってる才能かもしれません。
 
 
 
 
願わくば。
 
 
 
自分も誰かにとって必要な人になれたらいい。
そんな我儘なことも思う今日このごろ。
 
 
 
:)

2017/08/18(ビールが苦手なビールの営業、コドモが苦手なファミレスの店長)

 
 
先日、ビールメーカーの営業さんと商談をしました。
クラフトビールの導入に関して。
 
 
 
 
 
 
その方が言うんです。
 
 
Nさん:「実は僕、ビール好きじゃなかったんですよ」
 
 
 
 
え?
 
 
 
 
Nさん:「学生の頃から”チューハイ男子”だったんで、僕。むしろビールって苦手な部類だったんです。それが、まさか社名に「ビール」って入ってる会社に入っちゃったものだから。ははは。」
 
 
 
 
ええ!!
今はどうなんですか?
 
 
 
 
Nさん:「仕事柄、ずっと飲み続けているうちに、飲めるようになって、気がついたら最初の一杯はビールになりました。多分、好きです。」
 
 
 
 
 
おおお。
それでも”多分”なのか!
 
 
 
 
Nさんがどうしてビール会社に入ってしまったのかは定かではありませんが。
でも、新しい「好き」が増えたのだから、結果、いい話。
 
 
 
そして。
 
 
 
 
実は、それまで返信が遅かったり、約束に遅刻してきたりして。
この人は営業としてどうなんだろう?なんて、疑ってましたが。
 
 
 
このエピソードで大逆転。
 
 
ビール嫌いのビール営業のNさん。
好きになりました。
 
 
 
 
自分でもどうしようもない自分の格好悪い部分とか。
情けないなあと思いつつ変えられないこととか。
 
 
誰にだってある。
そういう弱い部分に。
 
 
 
”その人らしいな”を感じます。
 
 
 
 
昨日、常連さまがデリカテッセンで迷っていたので。
 
 
 
ポテトサラダはオススメですけど。
シェフがマヨネーズ好きすぎて、少しマヨネーズ多めです。
もし万が一、お客さまがマヨネーズ苦手でしたら。
これは辞めたほうがいいです。
 
ってお伝えしたら。
笑ってオーダーしてくれました。
 
 
 
 
 
 
良いところも、悪いところも。
どちらも含めて、お店のことを好きになってもらえたらいいですね。
 
 
 
 
シェフの腕が確かなことも。シェフの好みが多少偏っていることも。
 
 
 
 
:)

2018/08/17(今日は天気が良いですね、という一言だけで)

「今日は雨が降ってるので少し冷えますね」
 
 
 
昨日の話だけど。
 
 
 
 
 
入口でお客様をお迎えしているときに。
光さんがそんなことを一言添えていました。
 
 
 
 
 
同じく昨日の話だけど。
 
 
 
彩花に「いつから飲食の仕事が好きになったんですか?」みたいなことを聞いたら。(彼女は色んなお店で働いていて、僕なんかよりも飲食のキャリアが圧倒的なので)
 
 
接客が愉しくなったのは、お客様に一言声をかけるという習慣が身についてからかも。というようなことを教えてくれました。
 
 
 
 
 
 
 
さて、もう一年以上前の話ですが。
 
 
 
 
お店に異動して1ヶ月くらいの頃。
 
 
何でもそうなのですが。知らないことや、初めてのことに取り組むとき。僕は本を読むことから始めます。(正確には"買う"ところから)
 
 
 
その頃は部屋に「サービの極意」とか「接客の基本」とか「リッツカールトンのおもてなし」とか、そんなタイトルが溢れてました。
 
 
 
面白い本もあれば、どうでもいい本もありましたが。ともかく接客なんて誰にも教えてもらったことはなかったので、書いてあることを、ただ1つ1つやってみることにしたんです。
 
 
 
その中の1つが、一言添える、でした。
 
 
 
料理提供やオーダーとっているときはなかなか難しかったので。
会計に入ったとき。とにかく一言添えてみたんです。
 
 
 
で、ある日。
 
 
 
 
今でも忘れられないのですが。
 
60代くらいのご婦人が一人で赤ワインを嗜んでいられたので、会計の際に。
「一人でワインなんて素敵ですね」と一言添えました。
 
(いま思えば、あまりに洗練されていない一言で少し恥ずかしいのですが。笑)
 
 
 
 
そうしたら。その方がほっと頬を緩めて、笑ってくれたんです。
 
 
「実はね、今朝、病院から検査の結果が届いてね。癌の疑いがあったのだけど、そうじゃないと判明したの。家族にも心配かけたくないから言えないでいたからね。本当に嬉しくて。それで、今日は一人で自分の人生に乾杯してたのよ。お料理、美味しかったわ。ありがとう。」
 
 
 
 
 
 
それが僕が初めて"接客"でお客様に喜んでもらえた瞬間だったと思います。
 
 
同時に。
 
 
それが僕が初めて"接客"で歓びを感じた瞬間でもありました。
 
 
 
 
 
 
 
一言添える。
 
 
 
 
そのたった一言で。
 
 
もしかしたら、お客様との距離が少し近づくことがあるかもしれませんね。
 
 
 
 
 
 
 
 
今日も接客を通じて、お店に沢山の歓びが生まれますように。
僕の本を買ってしまう習慣も、少しは大目に見てもらえますように。
 
 
:)